現地化と国際化
よく企業が自国以外の国に進出する時に、「現地化(ローカライズ)」と「国際化(グローバル化)」という2つのキーワードが出てくる
昨日、同業で韓国本社の中国支社で働いてる(本社から来てる)韓国人の友達とそれらについて話をしてて、色々発見が多かった
彼の場合、私とは立場が逆。
私は中国本社の日本支社スタッフだけれど、彼は中国支社で働く韓国本社スタッフ。
彼らの場合、中国に進出する際に、中国の会社を1つ買ってるから、文化やコミュニケーションの問題で共通する課題が多い。
ちなみに私の個人的な感覚では、日韓でも文化の差はあるけれど、やはり日韓の方が日中よりもずっと近いし、中韓よりも日韓は近い。
だから、中国とのコミュニケーションの問題例を挙げると、「あー、あるね」と大体一致する。
ただ、彼の場合は中国支社を現地化しようとしているから、中国と韓国の仕事の進め方で意見がぶつかった際に、中国化する事で問題を解決しようとしている点が正反対だ。
彼の中国語は仕事に支障もないし(もう滞在2年以上)、週末に現地のMBAにも自費で通って、彼自身の中国化も推し進めている。
コミュニケーション問題の具体例を1つ。
例えば、中国人の作成する文書はWordが基本で読みにくい。理解しづらい。
日本でも韓国でも企画や計画について共有する際にはPPTを使うのが普通だけれど、彼らの作成する文書でPPTなんて見たことない。
で、このような問題にどう対応してるか、という話になった。
彼は、現地の中国人スタッフのやり方を尊重している。
本社にわかるように出せとは言わず、彼らのコミュニケーション方法でやらせている。
もちろんわかりにくい。
でもわかろうと努力するし、今では慣れてきたらしい。
韓国本社へレポートする際には、上司にわかりやすく自分が手を加える事も多いが、本社から来た開発者などの一般スタッフには内容の翻訳はするけれど、中国のやり方のまま理解せよという姿勢だ。
現地のやり方に合わせていかないと、ユーザー向けのサービスをしている以上、各国で通用しないという気持ちが強い。
私もその通りだと思う。
こういう企業の姿勢を、なんていうんだろう?「現地化」だろうか、やっぱり。
一方で、「国際化」という言葉もある。
IBMやP&Gとか、世界各国で成功を収めている会社が各国社員にグローバルマインドを持つように教育し、全世界でのコミュニケーション方法や文化を統一しようとする会社の動き、を指すような勝手なイメージ。(違うかな?)
なので、現地化と国際化って、似たような言葉のようで、企業が海外に進出した時にとるアプローチ方法が違う気がする。
というより、「国際化」の一部に、「現地化」があるって事なのかな?
国際化の為に、一定の現地化は必要だもんね。
どこまで現地の方法を尊重し、どこまで本社のやり方に従うのか、難しい線引きだなー。。。