『BENEATH EVEREST-Nepal Reborn』というドキュメンタリー映画
先週末に自由が丘で行われた試写会に行ってきました。
映画のOfficial Site(Eng)予告編映像も観れます。
http://www.beneath-everest.com/
- ネパールという国について純粋に興味があった事、
- 最近ものすごくドキュメンタリーというアプローチに関心がある事、
- そしてこの会を催している「Very50」という団体にも興味があった事、
などの理由で参加。
映画の内容は、ネパールの内戦と政治がテーマ。
ネパール政府軍と共産党毛沢東主義派(マオイスト)との戦いが話の中心で、
1990年代に始まる民主化の流れ、マオイストの登場、王政の打倒、民主的選挙の開催、というここ20年くらいのネパールの様子が、(非常に意識された)公平な視点で描かれている。
政府軍、マオイスト軍、共にとにかくひどい。
破壊、虐殺、誘拐、拷問、レイプ…非常に暴力的で、憎しみがまた憎しみを生み出すという悪循環がある。
ただ、どちらかが「正義」である、といった見せ方をしていないところに、
このドキュメンタリーの良さを強く感じる。
マオイストが最終的に選挙には勝ったけれど、マオイストもかなりひどい事をやってきたという事は十分にVTRからわかる。
その一方でマオイストとして活動する人々の生の声、その動機、彼らの語る正義とは何かをそのままに伝えようとしている事が素晴らしい。
映画内で頻繁に出てきた「Human Rights」
無差別に殺されていく人々とその家族の悲嘆は世界中どこも同じ。
先日観たガザのドキュメンタリーと酷似していた。
この内戦で13000人以上のネパール人が命を落としたそう。
暴力からは憎しみが生まれるが、暴力がなければこのような革命は起こせなかったのか?
「選挙」という「民主主義」の方法は社会を正しい方向へと向けられるのか?
いろいろ考えさせられました。
今回の上映は、ほぼネパール語?の内容に英語字幕がついたものだったので、完全に理解できなかった部分も多々あり、これから日本語字幕のプロジェクトが走るそうなので、また観れる機会があれば是非観たいな。